労働保険の年度更新とは?
労働保険の年度更新とは、一言でいえば、労働保険料を1年分まとめて一度に納付することです。
労働保険とは、労災保険と雇用保険の2つをまとめた総称で、この2つの保険料を年度更新でまとめて納付するわけです。
労働保険の保険料納付の仕方は、このように、毎月納付する社会保険料(健康保険・厚生年金保険)とは異なります。
では、この1年に一度納付する保険料は、会社はどのように納めればよいのでしょうか。
まず、保険料の負担ですが、労災保険料については全額会社が負担することになっていますが、雇用保険料は、労使双方が納めます。
そこで、会社は、雇用保険料の社員負担分を、徴収しなければなりません。会社は、雇用保険法に基づき、給料を支払う都度、給料から雇用保険料を徴収します。徴収した保険料は、預り金又は法定福利費として、会社が1年分を預かっておきます。
そして、労働保険料の年度更新の時に、社員から預かった雇用保険料を一度に、会社負担分と一緒に納付します。
その作業が、労働保険の年度更新です。
6月に労働局から緑色の封筒が届いてからでは準備は遅い。
労働保険の年度更新は、労働局から緑色の封筒でお知らせが届きます。この封筒が届いたら、すぐに、年度更新=保険料の計算と納付をしましょう。
年度更新は、すぐにできないので、5月くらいから準備をしましょう。なぜなら、1年分の社員全員の給与を集計しなければならないからです。
7月には、労働保険の年度更新のほかに、社会保険の算定基礎届や賞与支払い届も提出しなければならないため、大変忙しくなります。
前もって、賃金の集計はしておきましょう。
賃金の集計も、勤怠の締め時期や給与の支払時期によって、各社、何月から何月分を集計するのかは異なります。
労災保険だけが対象の社員もいれば、労災保険と雇用保険両方が対象の社員もいます。労災保険料を計算する賃金総額と雇用保険料を計算する賃金総額が別々になりますので、賃金集計も楽ではありません。
煩雑な年度更新は給与計算と一緒にアウトソーシングに出せば安心
賃金集計から始まって、保険料の計算と納付という事務処理。会社の担当者様も、時間が無くなって、年度更新をアウトソーシングにだされることもあるかと思いますが、給与計算と一緒にアウトソーシングに出したほうが、大変スムーズに事務処理ができます。
それは、給与の集計と保険料計算納付が別になると、煩雑になるからです。賃金集計と保険料は繋がっている作業ですので、別々に行うと、さらに面倒になってしまいます。
給与計算と年度更新をセットでアウトソーシングに出せば、ご自身の業務で多忙な担当者様も、時間に追い立てられなくて済みます。
ご多忙な担当者様、ぜひ、給与計算と社会保険手続きをセットで、アウトソーシングにお出しくださいませ。