高齢者の活用に「エイジフレンドリー補助金」
超高齢化社会となった日本。高齢者の活用が必須となる時代となりました。老齢年金の支給開始年齢も65歳となり、本人の意向で可能な方は、繰り下げという方法で、70歳まで支給を繰り下げるケースもあります。そのような時代になった昨今では、高齢者は70歳まで働いてほしいという方向で、国は、対策を進めています。
その一端として、令和3年度エイジフレンドリー補助金が整備されました。この補助金は、高齢者の労災を防止して、高齢者が安心して安全に働けるように働きやすい職場環境をつくっていくための支援です。
とくに高齢者にとって、新型コロナウイルス感染症対策は必要です。感染予防が特に心配される社会福祉施設、医療保険業、旅館業、飲食店等では、対人業務が簡素にできる設備改善や作業改善が望まれます。このエイジフレンドリー補助金では、その職場環境の改善に要した費用の一部も支援してくれます。
補助金の対象となる例
働く高齢者を対象とした職場環境改善とされる対策ですが、どのようなものがあるでしょうか。感染予防対策としては、介護における入浴介助の際の身体的負担を軽減する機器、熱中症の初期症状等の体調急変を把握できる小型携帯機器(ウエアラブデバイス)による健康管理システムの利用、飛沫感染を防止するため整備です。但し、マスク等の消耗品やビニールカーテン等の仮設設備については、対象とならないので注意しましょう。
身体機能の低下を補う設備・装置の導入対策としては、通路の段差の解消(スロープの設置等)、階段の手すりの設置、床や通路の滑り防止対策(防滑素材の採用、防滑靴の支給)、業務車両への自動ブレーキ又は踏み間違い防止装置の導入、重量物搬送機器・リフトなどが
あげられます。
健康や体力の状況の把握等対策については、体力チェック、保健師やトレーナー等の指導による身体機能の維持向上活動、安全衛生教育による対策としては、高齢者の特性を踏まえた安全衛生教育としての研修会などが対象になります。
補助金額や申請期限
補助金額ですが、補助対象にかかる経費の1/2で、上限は100万円(消費税を含む)となっています。しかし、この補助金は、事業場規模、高年齢労働者の雇用状況等を審査の上、こ交付決定されるとのことです。
申請期間は、6月11日から10月31日までです。書類の提出先は、令和3年度補助事業者一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会 エイジフレンドリー補助金事務センターです。提出先を間違えないようにしましょう。