年末調整とは

 年末調整は、給与所得者が確定申告をしないで、会社において、年間の所得税の支払額の清算をすることです。

 会社は、給与所得者である社員からは、毎月、源泉所得税を控除して、税務署に所得税を支払っています。しかし、1年間の途中で、社員の扶養親族に変動があったり(子供が生まれたり、配偶者や子どもが扶養から外れたりなど)、生命保険料等の控除するべきものがあったりすると、それらを考慮して、年間を通しての所得税の清算をする必要が出てきます。それが年末調整です。

 年末調整も、対象となる人とならない人がいます。原則、収入金額が2000万円を超えるひとは、年末調整はしないで、社員自身で確定申告をすることになります。

年末調整をするときに必要な申告書

 年末調整は、還付になる社員がほとんどです。還付になるのは、保険料控除や配偶者控除を所得税の計算に反映させるからです。そのためには、扶養控除等(異動)申告書、保険料控除申告書、配偶者控除等申告書、住宅借入金等特別控除申告書を社員に必ず会社に提出してもらいましょう。

 申告ですから、社員自身が申告しなければなりません。本人にしかわからないことですし、他人が申告書を書くわけにもいかないからです。会社が申告書の内容をチェックできるようなら、社員が申告書を提出した後にチェックしてあげましょう。

 もし社員の都合で申告書の提出が年末調整までに、間に合わなかった、しなかったという場合は、社員自身で税務署へ行ってもらい、確定申告をしてもらいましょう。

申告書の記入について

 申告書の記入は、1年に一度ですので、社員も記載の仕方を覚えるのが大変かと思いますが、難しい内容ではないので、覚えてもらいましょう。

 申告書を記入するときには、裏面の注意事項をよく読んで記入し、わからないことがあったら、会社の担当者にきくなり、税務署の電話相談で聞いてもらいましょう。

 申告書の記載でよく聞かれるのが、収入金額と給与所得額の出し方です。収入金額とは、年間の総支給額です。社会保険料などを控除されない、給与・賞与の年間の総額です。給与所得とは、配偶者控除等申告書の裏面左下にある、計算式で出すことができます。

 記入の仕方は、裏面の注意書きをよく読んで記載するように社員に伝えておきましょう。

 年末調整を外注に出している会社様の場合、外注先で申告書の記入もやってくれるというケースもあるようですが、申告書は申告です。社員自身で申告するものですので、人頼みは、好ましくありません。社員自身に、記入してもらってください。

年末調整を外注にだすメリット

 毎年、年末は忙しい時期。そんな時に手の込んだ事務があるのは、大変負担になります。そのような時、ぜひ、外注に出してしまいましょう。

 年末調整は給与処理の一環ですので、給与計算を外注に出すことで、すべての処理(社会保険や労働保険の手続き、年末調整等)が楽になるメリットがあります。また、社会保険労務士なら、労働保険・社会保険の手続きも給与計算がらみなので、一手に引き受けてくれます。

>>給与計算・社会保険手続きを外注にだすメリットは、会社にとって大きいです。

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