年功型からの脱却を考えましょう。

 テレワークの活用が普及してきた会社では、会社で人と顔を合わせる機会も減り、押印も不要という流れで事務も簡略化され、今までとは、職場環境の変化とともに、従業員の働き方も大きく変わってきています。

テレワークを実施した従業員の仕事の生産性や満足度などをまとめた、厚労省の白書によると、オフィスで働くより、生産性や満足度が落ちたという結果がでています。

テレワークでの働き方等についての国の報告書においては、従業員調査で、通勤時間を節約できる、通勤による心身の負担が少ない、隙間時間などを有効活用することができる、出社しなくてもできる仕事があることが分かった等のメリットが挙げられていた反面、同僚や部下とのコミュニケーションがとりにくい、在宅では業務が限られるなどのデメリットが挙げられていました。

このような変化の中で、大きな課題は生産性の向上であり、その生産性を生み出す、従業員の働きをどのように評価して、どのように人材育成をするかが、労使双方の課題となってきていると思います。働き方が変化した今をきっかけに、年功型からの脱却を試みるのもいい機会かもしれません。

テレワークの評価および人材育成の課題

 テレワークの労務管理の中でも、テレワーク者の評価については、非対面な働き方であるため、労働者の業務遂行状態や成果を生み出す過程を把握するのが難題です。そのため、人事評価に関する具体的な内容・ルールを決めて、労使で共有することが必要です。

 上司は、求める内容や水準等を予め具体的に示しておくとともに、業務の達成を労使で共有できるような機会を設けることが必要となります。一般的に、情意・能力・業績の3つの区分で評価をすることが多いと思います。どの項目にしても具体的に評価基準を示すことです。加えて、評価者によって、評価が異ならないように、評価者訓練も必要でしょう。

 人材育成に関しては、特に新卒等の新規入職者については、ОJTが行えないため、オンラインのみでの人材育成方法は、労使にとって、不安であり、不足でもあります。先輩から実際に教わるということ、みんなで一緒に職場で働くということは、仕事を覚えるうえで大切なことです。

例えば、報告書では、先輩社員の営業の姿を後輩社員がオンラインで学ぶ、又は動画にするなどを挙げています。 目下の社会状況では、オンラインでのメリットを考えて評価や人材育成をしていくことを考えていくべきでしょう。

テレワークで自立型人間の育成を。

テレワークには、自主的に業務を行う自律性、コミュニケーション能力、マネジメント能力なども必要です。テレワークを実施するときには、これらの力を付ける人材育成をしていくことで、自立型社員が増加するのではないでしょうか。

テレワークという働き方で、会社も社員も成長できる土台をさらに拡大していきましょう。

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