兼業では20時間以上で雇用保険に加入可能の特例措置

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 マルチジョブホルダーに雇用のセーフティーネット拡大

 現在、少子高齢化問題、超高齢社会への突入などの社会環境から、年金開始年齢の引き上げや人生100年時代への対応などに向かって、シニア世代の就労者が増加しており、厚労省では、まず、65歳以上のマルチジョブホルダーに対して、来年1月1日からの雇用保険特例制度を試行するとのことです。

 複数の職場で、就労するマルチジョブホルダー(週所定労働時間の合計が20時間以上)について、雇用保険制度のセーフティーネットによるカバーの必要性があるとしながらも、直ちに制度化する必要はないとして、特例での希望者加入を試行するとのことです。

 コロナ禍をきっかけに、テレワーク(在宅勤務)の普及が一気に拡大し、企業や社員の働き方に対する考え方も大きく変わってきました。転職や起業も増えました。何よりも、その動機が変化したのです。そのような社会情勢の中で、マルチジョブホルダーは、ますます増えることでしょう。まずは、年金開始年齢の引き上げなどで、就労が必要になっただけでなく、人生100年時代に向けてチャレンジしたい高齢者について、セーフティーネットが、試行されるとのことです。

65歳以上のマルチジョブホルダーの雇用保険加入の条件と手続き

 65歳以上のマルチジョブホルダーの加入条件は、① 2以上の事業主の適用事業に雇用される65歳以上の者 ② 就労するそれぞれの事業主の適用事業における1週間の所定労働時間が20時間未満 ③ 2つの事業主の適用事業(いずれも週所定労働時間5時間以上であるものに限る)における1週間の所定労働時間の合計が20時間以上 としています。

 加入手続きは。合算した所定労働時間が20時間以上であるかどうかを事業主が把握することは難しいとして、労働者本人が、住居地管轄のハローワークに届け出ることとしています。

兼業者が、1つの就労場所を退職したときは?

 例えば、兼業していた労働者が、1つの会社を退職して、週20時間未満になったときはどうするのか?という問題がありますが、この場合は、被保険者でなくなります。保険料の徴収はなくなります。しかし、退職した会社の賃金額で高年齢求職者給付による一時金が給付されるとのことです。

特例制度は試行

 特例制度は5年後の試行状況や高年齢者の意識や行動の変化、国の財政的な観点などから、再度十分に検証を行い、必要ならば見直すということです。現在、変化が激しい社会状況であり、働く人の意識や会社の経営方針もどんどん変わる、大きな変化の時です。とりあえず、今の状況で、マルチジョブホルダーのセーフティーネットは、試行されますので、雇用保険加入希望の方は、加入しましょう。

>>労務の新着情報は、社労士橋本事務所へお問い合わせください。

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