LGBTの対応を会社はどうするか

  • よくある労務相談
よくある労務相談

LGBTに会社が直面したとき

  最近は、LGBTが大きく取りざたされています。LGBTに関する出版物も多数出てきています。実際に会社が、そのLGBTに直面したときは、どのように対応したらよいのでしょうか。とても難しい問題です。本人にとっては、とても苦しい問題でありますし、周囲がそれを受け入れるとなると、それも多々問題がでるからです。
 
 そもそもLGBTとは、性的マイノリティのうち、「Lesbian」(レズビアン、女性同性愛者)、「Gay」(ゲイ、男性同性愛者)、「Bisexual」(バイセクシュアル、両性愛者)、「Transgender」(トランスジェンダー、出生時に診断された性と自認する性の不一致)を意味し、それぞれの頭文字をとった単語です。

 LGBTのうち、会社が対応に直面するのは、Tのトランスジェンダーです。戸籍上は、男性だけれども、女性だけれども、自身が生まれついた性に違和感をもち、受け入れられず、苦しんでいる人です。そのような社員がいる場合、会社もどのような対応をすればよいのか、悩んでしまいます。

 1か月前ほどに、LGBTの職員が、職場でトイレを使用制限するのは差別だと訴えた裁判がありました。それについて、考えてみましょう。

イレの使用制限に違法性なしという判決

 この訴えは、経済産業省のトランスジェンダーの職員が、上司にカミングアウトをし、女性の身なりでの勤務や女性用休憩室・トイレの使用許可を求めたところ、女性の身なりの勤務、女性用休憩室の使用は認めるが、女性用トイレの使用については、他の職員への配慮から、職員が勤務する職場から2階以上離れた場所のトイレ使用を促す対応をしました。

 本人も最初はそれに同意していましたが、のちに、人事院に女性用トイレの使用制限の撤廃等を求めました。が、人事院も今までにない事例でもあるため、それを認めなかったため、訴訟を起こしました。一審では、国の責任を認めたものの、二審では、違法性なしと判断されました。他の職員の持つ性的羞恥心や性的不安などを考慮された判決です。ただ、面談で、上司が「もう男に戻ってはどうか」と発言した点については、違法性を認め、国に11万円の支払いを命じています。

トランジェンダー社員に対する職場環境整備

 今まで、このような問題は、表に出てくることはありませんでしたが、昨今では、注目的な問題となってきています。どのようにすればよいのかは、職場の職員の意見を反映させることも必要ですし、本人の苦しみを職場環境が助長するようでもいけないでしょう。これについては、どのようにすればよいという回答はありませんが、これからに時代、会社においては、性別によるトイレや更衣室等の使用は、見直さなければならない問題だと思います。いつ、降りかかるかわからない問題です。このような問題への対処も考えて、職場環境を整備していきましょう。

>>職場環境整備のご相談は、社労士 橋本事務所へどうぞ

前へ
«
イクメン推進の育児介護休業法R3改正
次へ
»
事業を休止等するときの手続き