長期雇用が崩壊する時代の社員育成は?

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終身雇用という長期雇用が崩壊していく時代です。

  時代はどんどん変わっていくのが、当たり前です。50年前100年前と同じわけがありません。現代の社会変容の中で、終身雇用という長期雇用システムが崩壊し始めています。
どんなものにもメリットデメリットがありますように、終身雇用にもメリットデメリットがあります。

 終身雇用のメリットは、長期的な人材育成や人材確保ができることです。これはとても大きなメリットと思います。しかし、産業構造の変化により、どのような人材が必要かは、どんどん変わっていくため、今では長期雇用の原点である長期人材育成の必要性が薄くなってきているのです。

一方デメリットですが、一番の問題は、会社の人件費の高騰です。年功の場合、新卒一括採用で、一斉に給料が上がっていくため、昨今の先が見えない経済不況時代では、会社にとって大きな負担になってきているのです。新卒一括採用では、人材の多様性に欠けるというデメリットもあります。

長期雇用システムの崩壊でどうなる

長期雇用システムの崩壊で何が問題になるでしょうか
一番大きな問題は熟練社員がいなくなることでしょう。業務においては、最後に業務チェックする大事な役割は人間にしかできないのです。長年の経験により培ってきた大事な熟練人材も、長期雇用システムの崩壊とともにが、いなくなってしまう危機があります。

高度成長期の右肩上がりの製造中心の経済では、この長期雇用システムは、とてもマッチしていたのですが、現在の社会や産業変容の中では、維持するのが難しい雇用システムになっているのです。

さらに、雇用の縮小が始まったこともあるでしょう。今回の新型コロナウイルス感染症拡大が追い打ちをかけました。在宅勤務のためにデジタル化が進み、その分人手が不要になり、人材の削減が起こりました。早期希望退職者を募集するなど人員削減策や、新入社員数の削減も起こり、終身雇用の崩壊に拍車がかかりました。雇用という労働市場が、減少し始めています。

終身雇用が崩壊する中での人材育成はどうするのか。

このような情勢の中では、企業が、人材への投資を縮減していくのは、自然の流れです。そのことに懸念して、厚生労働省では、長期雇用システムの変容と非正規社員の増加に対応した人材育成システムの形成を令和3年度から5年間を適用とする、第11次職業能力開発計画案をまとめました。

第11次職業能力開発計画案とは?

  この計画案では、社員の能力開発の企業の役割は大きいため、社員の実践的職業能力を開発するには、計画的なOJT、OFF-JTが必要としています。そこで、人材開発支援助成金により、訓練経費などを助成し、企業内・業界内の職業訓練を促進させる、全国87か所のポリテクセンターの「生産性向上人材育成支援センター」において、中小企業向け人材育成プランの提案をする、ものづくり分野の在職者訓練活性化を狙いとしたオーダーメード型訓練を促進するべきという案をだしています。

社員自身も職業人生をマネジメントしていくことが必要

 現在の社会変容と職業人生の長期化で、社員自身に求められる能力も変化するため、企業任せにせず、自身で時代のニーズに合わせて、スキルを磨く必要が出てきています。会社も社員も能力・スキルを見直すにあたって、専門のキャリアコンサルティングを活用するべきと国も後押しをしています。

>>これからの人材能力開発は、企業・社員・キャリアコンサルテントで取り組みましょう。

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