介護事業の倒産が最多記録

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介護事業の上半期の倒産件数が、最多記録

 商工リサーチが介護事業の倒産状況を解説している。それによると、上半期の介護事業の倒産件数が45件となり、年上半期の最多記録となった。さらに介護保険法が施行された2000年以降で年間倒産件数、最多になる可能性が高まったとの発表があった。

 今年度介護報酬改定で0.54%プラス改定になったが、過当競争が続く中、小規模事業所を中心に厳しい経営環境となり、倒産した介護事業者は、従業員5人未満が約6割、設立5年以内が28.8%を占め、小規模で設立間もない事業者が、倒産を押し上げていると伝えている。

 介護事業所のお悩みは人材確保。深刻な人で不足を抱えながらの業界競争を加速しているようだ。

訪問介護事業所とデイサービスの倒産がメイン

 45件の倒産件数のうち、訪問介護事業所が18件、デイサービスが18件、ついで有料老人ホームが7件その他2件となっている。

 原因別では、業績不振が26件、事業上の失敗が8件、他社倒産の余波と既往のしわ寄せが各3件となっている。前年度と比べると、前年度の業績不振は45.9%であったのに、今年は、57.7%に達しており、同業者間の競争が一層厳しくなっていることがうかがえる。

 介護事業の倒産の要因は、同業他社との競争激化で経営力、資金力が劣る業者が淘汰されてしまう傾向にあるようだ。

 とくに、介護職員不足のなかで、離職を防ぐために、賃金をあげるという人件費増加が経営をひっ迫しているようだ。介護職員の人材確保は、景気が悪いときは採用が順調だが、好況になると人材が他業種へ流出するという、景気と逆行する傾向が強く、小規模事業者は業績低迷に、資金的な制約もあり、厳しい状況にあるとみられる。

 地域では、やはり関東地域の14件が、もっとも多い。ついで、中部9件、九州8件、近畿6件、東北3件、北海道2件、四国2件、中国1県となっている。

 

介護報酬改定で0.54%引き上げられたけれど・・・

 2018年度の介護報酬改定で0.54%引き上げられたが、現状は小規模事業者を中心に、経営の改善打開策にはなっていないようだ。
 倒産原因については、許認可に財産基準がないため、経営が不安定な零細事業者の参入が多いことが要因との指摘もある。

 政府は、この状況に対して、介護事業者の経営安定化と収益率向上のために、合併などで事業規模の拡大を促し、許認可条件に財産基準の導入も視野にいれているとされている。

 介護事業においては、人材採用定着と人件費が重要な経営問題と思われる。利用者さんに魅力ある事業であり、かつ職員の方々が働き甲斐をもてる事業であることが重要である。

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